
The Social Network by Kellerhouse.

SERIE | ICONS [Alfred Hitchcoch]
9/11/2001
その日は高校の中間テスト前日だった。
地理の勉強に気が乗らず居間に降りて1人でTVをつけると、どこかの国の高層ビルから煙が吹き出ていた。
生中継だ。キャスターの安藤さんが伝える。旅客機がニューヨークの世界貿易センターに激突した。
旅客機が激突した?
ふと画面に飛行機が現れ、ビルの陰に吸い込まれた。
音がなかった。
僕は「すげえ。映画みたいだ」と思った。
浅野忠信がCMに出ていた携帯(当時はその機種しか音楽を聴けなかった)で友達にメール。
「世界がやばいことになってるな」
返信。「ペンタゴンもやられるぞ!」
ペンタゴン? なんじゃそりゃ。
その時、TVの中で高層ビルが音もなく真っすぐに崩れ落ちた。
3/11/2011
その日は休みで、家でアイアンマンを観ていた。トニー・スターク最高。
ふと少し揺れた事に気づいた。
次の瞬間、机の上のiMacがガタガタと揺れ始めた。
身を低くしてベッドに掴まりながら、少しワクワクしていた。ただの地震じゃない。
すぐ父親からメール。家族は無事だ。父親と彼女にメール。届いたかどうか分からない。
Googleで「地震 対応」と検索。ドアと窓を開け、風呂に水を張った。
TVを観ながら始めたばかりのTwitterを開く。タイムラインがすごいスピードで流れていく。
「この揺れやばいwwww」「サーバールームで怪我をして動けない」
「子供と連絡が取れません」「サーバールームはデマですRT」
僕は無数のtweetに飲み込まれ、圧倒され、思った。
Webの時代が経験した初めての大地震。自分は歴史に立ち会っている。
EvernoteとTumblrのアカウントをつくり、mixiで帰れなくなった友達にコメントしたり。
どっぷりとWebに浸かった。
TVニュースでは、原発から放射性物質が漏れ、街は津波に飲み込まれたと伝えている。
そんな中で僕はEvernoteの使いやすさに感動し、今までネットからコピー&ペーストしていた記事をクリップし直し続けた。
……911の後、SWITCHの「NO WHERE, NOW HERE」という911特集号を買ったり、
池澤夏樹さんの「新世紀へようこそ」を読み、悲劇を生んだ背景を読み解こうとした。
311の後、Pray for Japanというムーブメントや井上雄彦さんの絵、村上龍さんの文章に心が動かされた。
でも。どこまでも他人事だった。心を痛めている自分に酔っていた部分さえあると正直に認めなきゃいけない。この記憶も、文章にした時点で少しドラマチックに書き換えているはず。自分はとても冷たい人間なのかもしれない。
だからこの文章の最初に、被害に遭われた方々へ心よりお見舞い申し上げます、とは書けなかった。
そして最後にも書く資格はないと感じる。